似ているようで全く違う、メールの「削除」「バックアップ」「アーカイブ」を徹底解説

メールを利用していると、削除やバックアップ、アーカイブという言葉を耳にすると思います。これらには全て、送受信トレイからなくなるので同じ機能だと捉えている人もいるのではないでしょうか。

しかし、実態は目的も仕組みも大きく違います。特にメールのアーカイブに関しては関税法などでも義務付けられており、正しい認識が必要です。

ゴミ箱に入れる。最も身近な「削除」

最も利用する機会が多いのは「削除」です。無駄なメールなどをゴミ箱に入れ、メールボックスを整理するために使われます。削除されたメールはゴミ箱に入れられます。

メール削除は主に容量の確保を目的に実施されます。メールアカウントには保存可能な容量が割り当てられており、際限なくメールを送受信していると容量オーバーとなり新しいメールが受信できません。不要なメールは定期的にゴミ箱に入れておきましょう。万が一、そのメールが重要なものでもゴミ箱内で保存されている可能性があります。

ゴミ箱に入ったメールは一定期間保存されたのち、消去されます。例えばGmail30日間保存され、その間は復元が可能です。しかし、期日を過ぎたメールは消去され、復元できません。

システム復旧を目的とした「バックアップ」

システム異常や装置の故障によるデータの破損に備えて複製し、他の記憶装置やメディアに保存する管理手法を「バックアップ」と言います。重要なメールや電話帳がパソコンやスマホから消えてしまうと作業に支障が出ます。DVDメディアや外付けハードディスクなどに、バックアップを取っておくと安心です。

メール機能を自動でバックアップするソフトもあります。これらのソフトは定期的にバックアップデータを取得し、アップデートされます。このデータは大容量になるため、基本的に何代も前に取得したデータが長期間保存されることはありません。

Outlookであればpstファイルにアイテムをエクスポートすることで、手動のバックアップが可能です。後から必要に応じてインポートすれば復元できます。pstファイルに保存されたメッセージも、他のメッセージと同様に返信や転送、検索ができます。

長期保存と活用のための「アーカイブ」

「アーカイブ」はバックアップと同じくデータ管理手法を表す言葉ですが、目的は全く違います。アーカイブが持つ本来の意味は「重要記録を保存・活用し、未来へ伝達すること。専用の保存場所に安全に保存すること」。稼働中のシステムと切り離され、利用頻度は低いが重要なデータを長期的に保存することが目的です。

内部監査で利用する書類データやネットワークへのアクセスログ、開発の過程で発生した記録として残すべきデータなどがアーカイブの対象となります。

個人で利用するメールであれば、アーカイブはさほど重要視されるものではないでしょう。メールボックス整理のために、削除ではなくアーカイブ保存をすれば、後ほど再読することができます。

なぜ、アーカイブが組織にとって重要なのか

デジタルデータが増大する現在、アーカイブ機能は企業などの事業体の間で急速に重要度が高まっています。第一に挙げられるのが法的義務です。例えば関税法などの法律では、メールデータの保管が義務付けられています。保管方法に関しても、「必要に応じてすぐに提出可能な状態で保存されている」、「改ざんなどがない状態で保存」、「必要な情報を検索できる」といった条件があります。

また、情報監査や情報漏洩の防止、商取引や万が一訴訟が起きた時の証拠にもなります。個人の判断でメールを削除できてしまうメールサーバと違い、削除や改ざんができない領域で組織が保管する仕組みのため、監査にも役立ちます。メール保管というと受信メールの印象が強いかもしれませんが、自社から何を送信したのかも残しておく必要があります。

さらに昨今では、職場の外で業務メールをやり取りすることも多々あります。PCだけでなく、スマートフォンからメッセージを発信することも日常茶飯事となっており、組織の知らないところで、莫大な量の情報が行き交っています。このようなメールデータを適切に保管し、必要に応じて活用できるようにしておくことは、今後の企業活動における最優先課題といっても過言ではありません。

2018.08.24
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